清原元選手の逮捕以来、夜の街での滅茶苦茶ぶりとか、奇行だとか、週刊誌に連日出ている。
きっとワイドショーではもっとやっているんだろう。 でも、私には、あの人が緩慢な自殺をしようとしていたような気がしてならない。 素晴らしい才能を持っていたけれど、恵まれていた、とは思えない彼の人生。 最初のドラフトの時から、思い通りにいかない人生に傷ついていたように思える。 30年経っても運命の日として忘れられないくらいなのだから。 因縁の巨人との日本シリーズの対戦で、守備に就きながら流していた涙を思い出すと 傷ついてた純朴な青年がなんでこんなことになったの?と思う。 韓国のイ・チャンドン監督の映画『ペパーミントキャンディー』を思い出す。 野の花を写真に撮るのが好きだった純粋な青年が、薄汚れた中年男として自殺を遂げるまでを 時間軸を逆に、衝撃的な自殺から遡って描いた映画だ。 切ない。 長く生きていると、若いころ思い描いた人生と今の自分の違いや、汚れて疲れた自分が 情けなく思えてしまうことがある。 死んでしまったら楽かな、とか。 でも、清原氏は生き残ったのだから、子供たちに違う父親像を見せてから旅立ってほしい。 #
by happynap
| 2016-02-06 06:16
ミディアムからスローの曲が魅力的な癒しのアルバム。 特に「明りの灯るところへ」と「ひかり」は、バラードの王様(と呼んでしまおう)玉置さんの名曲リストから絶対に外せない。 作詞が久しぶりにほとんど松井五郎さんなので、もう言いたいことはみんな言ってしまったと感じて詩が書けなくなっていた頃の作品なのだろうか? 安全地帯のセクシーな恋の歌とは方向性が全く違う詞だけれど、その時の玉置さんの心象風景を見通しているみたいにも思えて、すごいなあと思う。 ジャケットにどうしてこの写真を選んだのかなあ。中の歌詞カード(というのかな、あれ?)にもっとかっこよく写っているのがあるのに。 と勝手ながら思ったのであるが、これも彼らしさなんでしょう、たぶん。 第1曲は「明りの灯るところへ」 玉置浩二ショーでスキマスイッチと共演した曲で、その時披露されたエピソード通りに結婚式にふさわしい。 静かでありながら生きていくこと、将来への希望を強く感じさせる。 初めて聴いた日から心惹かれて、今も大好きな曲。 それにしても声が若い。特に歌いだし。そんな前のアルバムだっけと思うほど。 第4曲の「ひかり」も美しいメロディーと心にしみる詞にノックアウトされ聴き入ってしまう。 第6曲の「春の陽ざしのように」はリフレインのコーラスが良くて、いつも聴きながら一人そこに参加する。(うちにいるときだけだけど) 第8曲の「蕗の傘」と第9曲「夜行船」は、最初聴いたときはそれほど印象に残らなかったのだけれど、今聴くとなぜだか切なくて泣きそうになる。 第10曲はシングルカットされた「愛されたいだけさ」 なぜ「ひかり」や「明りの・・・」じゃなくてこの曲だったのかが少し疑問だけれど。 バラードはヒットしにくいからかな? 第11曲の「7:30am」の詞、第13曲「祝福」のメロディーは好きなんだけれど、 アレンジが何というか、歌謡曲ぽいというか、あまり惹かれないというか。 単にあんまり私の好みではないということだけで、もしどなたかのお気に障ったらごめんなさいなんだけど。 まあ誰も私なんぞの好みを気にはしないとは思うけど、「愛されたいだけさ」以降の曲は、別なアレンジで、できればもっとシンプルなアレンジで聴いてみたい。 #
by happynap
| 2016-01-10 17:41
人生に悩んでいたころ、というか今でも悩んでいるわけではあるけど、某私立K大学の通信教育部に登録したことがあった。あれはもう1度人生をやり直したかったのかもしれないな。30歳になったけれど、仕事では評価されず、自分に向いているとも思えず、別の人生を夢見ていたのだと思う。そんな勇気は結局出せなかったけど。
文学部だったから社会について何も学ばないまま卒業し、仕事についてもあまり考えないまま会社に入ったことを少し後悔し、でも定職を捨てて学生に戻る決断もできなかったから、通信教育にしてみたのだ。自費で健康診断を受け学費も納入したが、その教科書の内容の古さと講義の退屈さにいっぺんで絶望し、あっという間に挫折した。大教室で聴く講演会みたいなスクーリングにもがっかりしたなあ。大学の通信教育が、基本的には大卒の資格がどうしても欲しい人たちのためのものだということに気が付いていなかったのだろうな。それでも、その時ほとんど開かないままだった古色蒼然とした教科書を捨てられずにいるので、とりあえず通勤時間に一通り読んでから捨てることにする。 お金を無駄遣いした自分への戒めとして。 その第1冊が今は亡き平井新教授の「社会思想」 初版が昭和24年だから、文体と内容の古さがほとんど歴史的といってもいいくらい。これを現代に教科書として使おうという現役教授の気持ちがさっぱりわからん。辟易しながら読んだら、あまりに脱力してしまった、というか笑える一節があったので残す。 『・・・これらの人々の群が今日のプロレタリヤである。 我國では勞働者階級とか無産階級とかの譯語が當てられているが、どちらでも結構であるが、プロレタリヤと原語のまゝで使つた方が、却つて感じが出るように思われる。』 まさかに。感じが出るのね! どんな顔して教科書にこのくだりを書かれたのか?平井教授に聞いてみたい。 確かにね、喫茶店よりカフェ、ミルクコーヒーよりカフェオレとかカプチーノとかの方が感じが出るのよね。てな女子的会話の原点がここにある。やうな気がする。嗚呼 #
by happynap
| 2016-01-02 14:24
たまたま飛行機に乗る前にゲートの本屋で見つけて買った本だけど、これが存外面白かった。 学者が一般向けに書いた読みものとして、知的刺激もありつつ大変面白く読める。 最初のつかみで大いに笑わせるところなんか、日本の学者さんも見習うといいと思うな。 副タイトルが人生を成功に導く、うんぬんとなっているのは少々辟易するけれど、 これは多分本をたくさん売りたい編集者がつけたんじゃないかなあ。 目先の楽しみよりも、もっと先の目的のために我慢することができるという意志力というかスキルが 人の人生に大きな影響を与えるというのが作者の主張だ。 特に興味深く感じたのは、そういうスキルがその人自身の脆弱性から当人を守るという主張だ。 その脆弱性というのは、作者がホットシステムと呼ぶ、本能的で感情的な反応だ。 原始時代、危険が迫った時には、戦うか逃げるかを一瞬で決めて行動しなければ人は生き残れなかった。だけど、現代では、それは人の脆弱性となってしまっているのだと。 守るというと、外的な危険から守るイメージがあるけれど、人には人自身の内側というか内面にその人を危険にさらしてしまう脆弱性があり、そこからも自分を守る必要があるというのは新しい考え方だなと思えた。 人の内面にあって、人を危険にさらす脆弱性には、感受性の強さも含まれる。拒絶されることへの感受性が強すぎると、人との安定的な関係を持つことが難しくなってしまう。 もう一つは、辛いことを思い出すときには、その時の自分からできる限り距離を置いて思い出すことが良いということ。その場にいた第3者、壁のハエ!?として思い出すのがいいのだそうだ。そうしないと再度痛ましい経験を自分自身として生きてしまう。虐待などあまりにも辛い経験を話すことができなかった人に対して、話すように促すことは諸刃の剣になってしまうということだ。これはすごくわかる。話すことを推奨する精神科医やカウンセラーはぜひこの事実を心にとめてほしい。 ちょっと面白いなと思ったのは、心が痛みを感じているときと肉体が痛みを感じているときには脳の同じ場所が活動していて、だから市販の鎮痛剤は体の痛みだけじゃなく心の痛みにも効果があるという研究結果もあるっていうこと。もっとも偽薬も使用した実験では、被験者は飲み始めてから9日目になってからやっと効果を感じたそうだけど。 #
by happynap
| 2015-12-21 21:50
玉置さんの音楽を知るきっかけになった番組「武田鉄矢のショータイム」でも、話題になっていたこのアルバム。ワインレッドとその後の大ヒットの連続で、一気にスターになって忙しさの極致にいたのに、よし、3枚まとめて作っちゃえって俺が言ったんだ、と玉置さんは言っていた。 2枚組はあるけど3枚組はないからって。(CDじゃなくてLPの!) その頃は、とにかく次から次からメロディが浮かんできて、その日のうちにレコーディングなんてこもよくあったらしい。 今はCD2枚になっているけど全36曲! ジャケットの玉置さんは痩せこけてる、って言っていいくらい痩せてる。 36曲を同じ人が作曲してなぜこれほどバラエティに富んだ曲が出来上がるのか不思議である。 志田歩さんの本に書かれてたけど、曲作りの旅に出て、その場の雰囲気やテレビやなんかにあわせてメロディが無尽蔵に出てきちゃう感じが分かるアルバムだ。 多分一番知られているのは、 「夏の終りのハーモニー」や 「Friend」みたいなバラード。 「好きさ」もシングルになってたかな? あの頃の安全地帯に求められていたような、少し大人っぽくセクシーで、なおかつ歌謡曲的な親しみやすさのある曲が多いような気がする。 良く知られた3曲以外のワタシ好みの隠れた(?)曲たち 「チギルナイト」イントロのギターと玉置さんのボーカルが官能の極致にいっておる名曲。 「不思議な夜」タイトル通り夜の雰囲気満載のアレンジと玉置さんのオトナボーカルが素敵な曲。 「約束」導入部からのコード進行にえっそう来る?という驚きのある名曲。 「想い出につつまれて」例えばホテルのラウンジで流れていてもいいようなムーディな曲。 玉置さんのファルセットが魅力的。 「どーだい」ビートルズ風とでもいうのか、ポップで楽しいロックンロール。こんな声も出せるんだ。 「パレードがやってくる」子供たちと歌いたくなるような明るく楽しく可愛らしい名曲。 「乱反射」アップテンポだったりバラード風の切ない聞かせどころがあったり不思議さが魅力的な曲。 「ほほえみ」玉置さんらしい切ないバラードの名曲。 「今夜はyes」リズム感の楽しい名曲。 「あのとき・・」玉置浩二ショーで松井五郎さんを前にギター1本で歌ってくれた。 アルバムの豪華アレンジより素敵だったね、本当のこと言うと。違う曲のように聞こえた。 「まちかど」素直で美しいメロディーと玉置さんの自然なボーカルが貴重な名曲。なぜってワインレッドのインパクトで玉置さんにはセクシーな歌い手としての巨大なパブリックイメージがついてしまったから。そういう熱唱が好きな人には物足りないのかもしれないけど、ワタシはこの曲の玉置さんの声が好き。 「声にならない」これもメロディの美しさと玉置さんの声に驚かされる曲。こんな可愛らしいファルセットも出るんだって。 「銀色のピストル」 「涙をとめたまま」これまた玉置さんの音楽性と声の質の豊かさに驚く曲。かつてキティレコードの社長さんにビブラートいっぱいの歌い方をクラブ歌手みてえだな、と言われたそうだけど、クラブ感満載。 えっとちょっと疲れたからまた続きは後で。 #
by happynap
| 2015-12-19 04:23
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